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【閉店】太田屋半右衛門(岐阜県笠松町)

全国各地の和菓子関連の情報収集などで大変お世話になっている和三坊主さんのサイト『和菓子礼讃』内の和菓子屋リストの中、岐阜県の項目に笠松菓子工業組合が作る笠松志古羅ん(しこらん)というお菓子が紹介されています。

この志古羅んは秀吉が命名したという伝統あるお菓子ですが、製造していた太田屋半右衛門が2010年に閉店してしまったためにこのブログでは記事にしていなかったのですが、私が以前開設していたブログで記事にしており太田屋半右衛門の志古羅んの写真も1枚だけ保存していたので秀吉ゆかりのお菓子として今回記事にすることにしました。


      笠松

太田屋半右衛門は織田信長が今川義元を討った桶狭間の戦いから2年後の永禄5(1562)年創業という東海地方屈指の老舗でした。この“しこらん”という変わった菓子名の由来はこの店の初代が上洛中の秀吉にお菓子を献上、「その形兜の綴に似て、その香り蘭の如し誠に街道一の名菓なり」と賞賛されたことから来ています。江戸時代も笠松代官所から徳川将軍家への献上菓子であったそうです。

更新終了後も削除せず下書きにしてとりあえず保存している以前のブログにどう感想を書いていたかをこの記事を書くに当たって見てみると

このお菓子は「おこし」ですので当然硬いのですが、2~3日経つとやわらかくなり肉桂の風味が増してきます。基本的には日が経つと風味が落ちるのですが、このお菓子は熟成されるのか(笑)、私としてはより美味しく感じました。

と記しています。お店を訪れ記事にアップしたのはブログを始めた年である2005年でしたが、その時にはすでに16代目のご主人は他界されており(急死だったと記憶しています)、岐阜名産の柿やイチゴなどを使った新感覚の和菓子なども精力的に作っていたところを伝統ある志古羅んだけに絞って守っていきたいとお店の方から伺ったことを今でも記憶しています。その後、現場に戻っていた15代目もお亡くなりになった2010年に廃業する前に地元の歴史あるお菓子を消さないためにと笠松の和菓子組合に製法を伝え笠松町内の数軒の店がこの銘菓を現在へと受け継いでいます。



         笠松

お菓子の由緒を記した太田屋半右衛門の栞。栞に描かれている木曽川の絵は版画家・浮世絵師である故名取春仙氏によるもの。この絵が素晴らしかったのでずっと保存していました。

          笠松

今となってはこのお菓子の栞も貴重なものになりました。



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コメント

[C285] ふらっと笠松

去年、名鉄笠松駅の改札を出てすぐのところにある
「ふらっと笠松」というショップに買いに行ってきました。

ショップの一番目立つ場所に置かれていたので、
たぶん売れ行きもいいんじゃないでしょうか。

歴史あるお菓子が残って本当によかったと思います。

[C286] 和三坊主さん

如心松葉など全国各地の歴史あるお菓子が次々姿を消す中、志古羅んは店から組合へ事前に製法の伝授が行われた稀な事例ですよね。

その土地に根を張っている歴史あるお菓子は後継者も弟子もいなければ店を畳む覚悟をした時点で店という枠を飛び越えた郷土の文化であるという観点から和菓子組合に託すというのもひとつの方法かも知れませんね。

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Author:けん
戦国武将にまつわる史跡と味のある建築探訪をテーマに暇を見つけては各地を彷徨っている40代前半の会社員(オッサン)です。ノスタルジックなもの・ローカル色強いものを好む習性があります。

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